AppSheetでタスク管理アプリ(第4回)スライスでデータを切り出す

folder_openAppSheet

タスク管理アプリを作りながら、AppSheetの使い方を学びましょう。
前回(第3回)は、タスクに関連するファイルをGoogleドライブにアップロードできるようにしました。
今回はタスクのステータス管理に使用するカンバンボード用のスライス(Slice)を作成します。
スライスはAppSheetでよく使う機能なので、この機会にマスターしておきましょう!

本ブログ記事及びサンプルデータの著作権は、当社に帰属します。AppSheetを学習する目的での個人使用を除き、無断での複製、転載、改変、翻案、公衆送信等の利用を禁止します。詳細は、ウェブサイト利用規約をご確認ください。

1. AppSheetではスライスでレコードを切り出す

AppSheetにはスライス(Slice)という機能があります。
スライスは、テーブルから特定の条件に合致するレコードを切り出す(スライスする)ことができます。
特定条件のレコードのみを表示したり操作できる「テーブルの分身」のようなイメージです。

スライス

テーブルから特定の条件でレコードを切り出して「テーブルの分身」を作成する

例えば、

  • 進行中の案件のみ表示したい
  • 自分にアサインされた案件のみ表示したい
  • 当月の記録のみ表示したい

のような時に、AppSheetならスライスを使うのが便利です。
タスク管理アプリでは、

  1. 「着手前」ステータスのタスクだけを切り出したスライス
  2. 「作業中」ステータスのタスクだけを切り出したスライス
  3. 「完了」ステータスのタスクだけを切り出したスライス

という3つのスライスを作成して、タスクをステータス別に分けて表示します。

2. カンバンボードのスライスを作成する

タスク管理アプリではカンバンボードでステータス管理します。
カンバンボードは「タスク」テーブルのデータを使用します。
「ステータス」列の値(着手前、作業中、完了)を条件としてレコードを切り出したスライスがあればカンバンボードが作れます。

では、スライスを1つ作ってみましょう。

アプリエディタ左側メニュー「Data」をクリックします。
Dataナビゲーションで「タスク」テーブルにカーソルを合わせましょう。
「+」ボタン(Add Slice to filter data)が表示されるのでクリックします。

「Create a new slice for タスク」ボタンをクリックします。

中央のメインパネルにスライス設定パネルが表示されます(Slice: New Slice)。

Dataナビゲーションの「タスク」テーブルに(1)と表示されて、スライスが1件追加されたことが分かります。
「タスク」テーブルの「▶」アイコンをクリックしてみましょう。

「New Slice」というスライスが追加されています。
スライスは透明な円柱アイコンで表示されるので、まさに「テーブルの分身」っぽいイメージです。

まずは「着手前」ステータス用のスライスを設定しましょう。

  • Slice Name:「着手前」
  • Source Table:「タスク」

と設定します。

次に、Row filter conditionの入力フィールドをクリックして、Create a custom expression をクリックします。

Expression Assistant が表示されるので、以下の式を入力します。

以下のように、Expression Assistantに入力して「Save」します。

これで「着手前」用のスライスができました。

同じ手順で「作業中」「完了」のスライスも作成しましょう。
メインパネル右上にある3点ドットアイコン(More)をクリックして、「Duplicate」をクリックすると複製できます。

複製したスライスの Slice Name と Row filter condition を以下のように変更してください。

作業中スライス 完了スライス
Slice Name 作業中 完了
Source Table タスク タスク
Row filter condition [ステータス] = "作業中" [ステータス] = "完了"

画面右上の「SAVE」をクリックして設定を保存してください。

「SAVE」ボタンをクリックして保存する。

Dataナビゲーションの「タスク」テーブル配下に、3つのスライスが追加されていればOKです。

以上、カンバンボード用のスライスを作成しました。
スライス本体はアプリには表示されないため、スライスを表示するための画面(ビュー:View)が必要になります。
次回、スライスのビューを作成して、タスク管理アプリのイメージが掴めるようにします。

次回(第5回)はタスク管理アプリの画面(ビュー)を設定します。カンバンボードを実際に作ってみましょう。

Share Me!

前の投稿
AppSheetでタスク管理アプリ(第3回)Googleドライブにアップロード
次の投稿
AppSheetでタスク管理アプリ(第5回)ダッシュボードでカンバン作成

関連記事

メニュー