エクセルの設備点検表の限界をノーコードアプリ開発で解決しよう

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エクセルやスプレッドシートでの設備点検管理に限界を感じていませんか?この記事では、紙の点検表とエクセルによる設備点検表の課題を整理し、ノーコード開発ツール「 AppSheet (アップシート)」を活用してどのように解決できるかを、実際の支援事例を交えて解説します。現場担当者から管理者・経営層まで、設備点検業務のデジタル化を検討している方はぜひ参考にしてください。

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2015年設立、10年の開発経験があり、自社開発システムで公的機関のIT開発支援事業にも複数回採択されました。2021年にAppSheet開発・内製化支援「アプリスイート」を立ち上げ、中小企業から上場企業まで幅広い業界で開発支援を行っています。豊富な経験と実績から培われた独自の知見で、技術ブログを50本以上執筆しています。

1. 設備点検の管理、こんなことで困っていませんか?

工場や現場を持つ企業では、設備や機械の点検・保全は欠かせない業務です。しかし、紙の点検表とエクセルで管理している限り、担当者ごとに異なる悩みが積み重なっていきます。

1-1. 現場担当者のあるある

点検のたびに、紙とエクセルの二度手間が発生する

設備によって点検項目が異なるため、エクセルで点検表を作成して印刷し、現場で紙に記入し、事務所に戻ってエクセルに転記する——この繰り返しが日常になっていませんか。設備数が多ければ多いほど、転記にかかる時間とミスの割合が大きくなっていきます。

不具合を発見しても、口頭報告のまま記録に残らない

現場で不具合を見つけたとき、その場でメモはするものの、後から正式な記録として残す手間が省かれがちです。「あの件、報告したよね?」「聞いていない」というやり取りが発生するのも、記録が仕組み化されていないためです。

写真管理がバラバラで、設備や不具合箇所と紐付けできない

スマホで不具合箇所の写真を撮っても、カメラロールに混在してしまい、後から「どの設備の、どの箇所の写真か」を照合する作業が発生します。結局、写真を探しながら点検記録を見返す手間がかかってしまいます。

1-2. 管理者・上長のあるある

設備トラブルが起きたとき、過去の点検履歴を探すのに時間がかかる

「この設備、前回いつ点検した?」「過去に同じ不具合はあったか?」——こうした確認が必要なとき、紙の点検表がどのファイルにあるか、エクセルのどのシートに入力されているかを探す作業から始まります。トラブル対応を急いでいるときに限って、記録が見つからないのは、現場あるあるではないでしょうか。

誰がどの設備を担当しているか、対応状況が把握できない

複数の担当者が複数の設備を受け持つ場合、誰がどこまで対応しているかをリアルタイムで把握することができません。確認のたびに担当者に声をかける必要があり、管理者の時間が奪われていきます。

1-3. 経営・コンプライアンス担当のあるある

法定点検の記録を提出するとき、集計と表作成の手間が膨大になる

監査対応や保険会社への提出、行政への報告など、法定点検の記録を外部に提出する機会は少なくありません。紙とエクセルで分散管理されている記録を集め、統一フォーマットに整理して提出資料を作成する作業は、一度経験すると「次回までに何とかしたい」と思う方が多いようです。

2. こんな状態が実現できたら

紙とエクセルによる設備点検表の限界を乗り越えると、以下のような業務スタイルが実現できます。

2-1. 現場でスマホ・タブレットから直接入力、転記ゼロに

点検結果をその場でアプリに入力すれば、事務所に戻ってエクセルに転記する作業はなくなります。不具合を発見したときも、その場でアプリに記録し、写真を撮って添付するだけで報告が完了します。口頭報告が記録に残らないという問題も、仕組みとして解決できます。

2-2. 点検記録・不具合・修理履歴がひとつのアプリで一元管理

点検記録に不具合報告と修理記録を紐付けて管理することで、「あの不具合のその後どうなった?」という確認が、アプリを開けば即座にできるようになります。過去の点検履歴の検索も、設備名や日付で絞り込めば数秒で完了します。

2-3. 管理者は、複数の事業所・設備の状況をリアルタイムで把握

アプリを複数の事業所で共有すれば、管理者はどこにいても全事業所の点検状況を横断的に確認できます。誰がどの設備を担当していて、対応状況がどこまで進んでいるかも、ダッシュボードで一目でわかります。

3. ノーコードアプリ「 AppSheet 」で設備点検表をデジタル化する

こうした業務スタイルを実現するのが、Googleが提供するノーコード開発プラットフォーム「AppSheet(アップシート)」です。プログラミングの知識がなくても、Googleスプレッドシートをデータソースとして、スマホやタブレットで使えるアプリを構築できます。

AppSheetで設備点検アプリを構築すると、具体的に以下のことができるようになります。

3-1. 現場での点検入力をデジタル化する

現場でスマホやタブレットを使って、点検結果を直接入力できます。点検表アプリは紙の点検表と同じように使えるので、現場担当者も違和感なく移行できます。

点検表アプリは、紙の点検表と同じように使用できる。

 

不具合箇所の写真をその場で撮影し、点検記録と紐付けて保存することもできます。写真にメモを付けることもできるので、後から見ても「どの箇所の写真か」がすぐに分かります。不具合発生時に写真付きで管理者に報告すれば、管理者はアプリで状況を確認して、遠隔でも指示を出せます。

不具合箇所の写真を撮って、メモも残せる。

 

さらに、AppSheetはGmailと統合されており、Dynamic emailという機能を使えば、不具合発生時に写真付きの報告メールを自動送信したり、作業完了報告を自動化することもできます。

AppSheetでdynamic emailを送信すると、写真つきの点検報告をメールで自動送信できる。
AppSheetでdynamic emailを送信すると、写真つきの点検報告をメールで自動送信できる。

 

3-2. 点検記録・不具合・修理記録を連携させる

AppSheetでは、点検記録に不具合報告や修理記録を関連付けて管理できます。不具合箇所の処置状況をステータス管理することで、設備の最新状態を誰でも把握できます。

不具合報告(左)と修理記録(右)を関連付けることができる。

 

自社で修理する場合は、保守部品の在庫表と連携することで、在庫確認や発注点管理による在庫切れを防ぐこともできます。

3-3. 複数の事業所の点検状況を横断的に一覧する

アプリを複数の事業所で共有して使用するため、事業所別・設備別・点検者別に、点検記録を横断的に一覧することができます。管理者はどこにいても、全事業所の最新状況をリアルタイムで確認できます。

事業所別、設備別、点検者別で点検記録を比較したり、横断的に一覧できる。

 

3-4. 設備点検アプリの設計

AppSheetによる設備点検アプリは、設備マスタと点検者マスタを用意し、点検表を中心として不具合報告と修理記録を関連付ける設計が基本になります。

また、不具合報告と修理記録にそれぞれ写真を関連付けて保存できるようにすることで、「課題提示」で挙げた悩みを構造的に解決できます。

 

設備保全管理の社内DX導入ステップ

4. AppSheet の導入効果

AppSheetで設備点検アプリを導入することで、以下のような効果が期待できます。

4-1. 転記作業がなくなり、担当者は点検業務に専念できる

紙の点検表とエクセルへの転記という二度手間がなくなり、現場担当者は本来の点検業務に集中できるようになります。入力ミスの防止にもつながります。

4-2. 情報が一元管理され、設備の最新状態をいつでも把握できる

クラウド上で情報を一元管理することで、点検記録・不具合報告・修理履歴がひとつのアプリで管理されます。過去の点検履歴の検索も、数秒で完了します。法定点検の記録提出時にも、必要なデータをアプリから抽出するだけで済むため、集計・表作成の手間が大幅に削減されます。

4-3. 複数の事業所をまたいだ横断管理が実現する

複数の事業所のデータをひとつのアプリで連携させることで、事業所をまたいだ設備点検状況の横断管理が可能になります。管理者のリモートでの状況確認も容易になります。

以上、AppSheetを活用することで、設備点検の効率化を実現することができます。紙による事務処理のデジタル化、紙の書類で分散していた情報の連携、複数の事業所の情報を横断的に一覧するといった効果が期待できます。また、点検記録を比較したり、横断的に一覧できるように、点検項目や点検結果の記録方法を見直すことも重要です。

5. 支援事例:廃棄物処理・リサイクル業A社

実際にアプリスイートが支援した設備点検のデジタル化事例を紹介します。

【支援事例】AppSheet で紙の点検表をデジタル化、脱エクセルを実現 → こちら

ホールディングス傘下に3つのリサイクル事業会社を抱えるA社では、クレーンやプレス機・ギロチンなどの大型設備を、各社ごとに異なる紙の点検表で管理していました。現場で紙に記録し、事務所でExcelに転記する二重作業が常態化しており、各社の点検状況をホールディングスで統合把握することも困難な状況でした。

アプリスイートは開発委託プランで支援し、3ヶ月で設備点検アプリを構築・現場定着まで完了しました。傘下3社共通の点検アプリを構築し、セキュリティフィルタで各社のデータを分離しつつ、ホールディングスからは全社の点検状況をリアルタイムで一覧できる仕組みを実現しています。また、不具合発見時にその場で報告・写真添付・修理履歴の紐付けまでできる機能も実装しました。

6. まずは無料相談から

設備点検表のアプリ化について、「自社でも実現できるか確認したい」「どこから始めればよいかわからない」という方は、まずはお気軽にご相談ください。

アプリスイートでは、現在の業務内容をヒアリングした上で、AppSheetで実現できることと、その進め方をご提案しています。初回の相談は無料です。

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